南島南部の東海岸にあるダニーデンはスコットランド移民が開拓した街で、南半球のエジンバラと呼ばれています。ゴールドラッシュで栄えたこの街は、その時代の富を象徴するヴィクトリア朝様式やエドワード朝様式の建造物が多く、ここがニュージーランドであることを忘れてしまうほど。 近郊には野生動物の宝庫「オタゴ半島」もあり、シティライフだけでなく自然と野生動物との出会いも楽しめます。
ダニーデンってこんな街
ダニーデン鉄道駅
地元産の黒い玄武岩とオアマルの白い石灰石で建てられた駅は、“建築アートの世界 TOP200” に選ばれた美しい建物です。駅前の花壇に色とりどりの花が咲く春は特に美しく、世界中から多くの写真家が訪れます。開通当時は毎日200本以上の鉄道が走っていましたが、現在は観光列車「切り立った峡谷の中を走るタイエリ峡谷鉄道」と「海岸線を走るシーコースタル鉄道」のみ運行しています。
オクタゴン
街の中心部にある八角形の「オクタゴン」は、市庁舎やセントポール大聖堂などの歴史的建造物や、アートギャラリー、レストランやカフェに囲まれた広場です。広場は、中心部でありながら別世界のように静かで、晴れた日は市民の憩いの場になっています。
ラーナック城
市内から12km離れたオタゴ半島にあるラーナック城は、ニュージーランドで唯一のお城です。大富豪が愛する妻のために1871年に建てたもの。この家族を巡る悲しい逸話もありますが、ヨーロッパから職人を呼び寄せ、NZ原産種の木材を使って施された内装や、季節の花が咲き乱れる庭園は必見です。敷地内のカントリーハウスに1泊して、オタゴ半島の美しい夕焼けと朝日を眺めるのがお勧めです。
ストリート・アート
2014年に開催されたアートフェスティバル以降、街には国内外のアーティストによって描かれたストリート・アートが溢れています。作品の多くは街の南側にあり、90分程度で観てまわれるので、観光局が発行している地図を片手に、気軽に芸術鑑賞を楽しんでみてはいかがでしょう。中でも世界的に有名な歌手「エド・シーラン」が描かれた作品は、ファンのインスタ映えスポットになっています。
スペイツ醸造所
ニュージーランドで愛されるビール「スペイツ」は、ここダニーデンで1876年に創業された、歴史のある地ビールです。煉瓦造りの雰囲気ある醸造所では、見学ツアーが行われていて、ビール造りの歴史や最新の製造過程を知ることができます。時間のない方は、併設されたパブ・レストランで美味しいビールとお食事を!
オタゴ半島
街の南東部から太平洋を遮るように伸びているオタゴ半島。複雑な形をした半島にはロイヤル・アルバトロス、イエロー・アイド・ペンギン、ニュージーランド・オットセイなどの希少な野生動物が暮らし、エコツーリズムの名所としても知られています。
先端の岬まで20kmほど、岬へ続く道路沿いには穏やかなオタゴ湾が広がります。東側には荒々しい太平洋、静かな入江、美しいビーチなどが続きます。公共交通機関がないため、ドライブかツアーに参加して美しい自然を楽しみましょう。
ようこそ!野生動物の宝庫へ
ペンギン・プレイス
オタゴ半島にあるペンギン・プレイスは、野生のペンギンの保護と繁殖を行う施設です。ここでは、絶滅危惧種のイエロー・アイド・ペンギンの生活の様子を見学することができます。見学ツアーでは最初にペンギンの生態についての説明を受けた後、バス&徒歩で観測ポイントまで移動します。見学できる場所(至近距離)と、撮影場所(やや離れた場所)があるので、カメラも忘れずにお持ちください!
ロイヤル・アルバトロス・センター
ロイヤル・アルバトロスはアホウドリの一種で、ニュージーランドで見られる希少な鳥のひとつです。両翼を広げると3m以上という巨鳥が大空を飛び回る姿は迫力満点です。オタゴ半島の先端のタイアロア岬に営巣地があり、ここは世界で唯一、人の住む本土に作られた施設になります。見学ツアーでは時期によって異なり産卵やひなの成長などを見ることもできます。
その他の野生動物たち
穏やかで比較的暖かいオタゴ湾には、ロイヤル・アルバトロスやペンギンだけでなく、オットセイやアシカ、イルカ、野鳥などの野生動物が暮らしています。クルーズ・ツアーなら湾内の美し景色を楽しみながら、たくさんの野生動物と出会うことができます。